さいだねブログ

あなたのさいだね(才能のたね)は何ですか?

観音さまと渋柿


近所にお寺があります。
お寺の前を通る時はいつも、観音さま(阿弥陀如来?)にお参りします。


観音さまに手を合わせるために、この道を通るのか。
この道を通るから、観音さまに手を合わせるのか。


このお寺の前を通る人は皆、自然と手を合わせています。


自転車を全速力で立ちこぎの小学生も、観音さまの前では速度を落とします。
自転車に乗ったままですが、観音さまに顔を向け、ペコリと会釈して通り過ぎます。


なんかいいな〜。こういう光景に出会えるって。


いつものとおり、階段を数段登って、観音さまに手を合わせました。

賽銭箱の横に、コロコロした小さな柿が置かれていて、
こんな言葉が添えられていました。


「お寺の庭で採れた柿です。
 みなさんで、少しずつ持ち帰って、吊るしてください」



小学生の頃、おばあちゃんの家に柿の木があって、よく干し柿を作りました。
吊るして乾燥させて、よく揉んで、また吊るす。

小学生の手で揉むには固かったけれど、一生懸命に揉みました。
モミモミしましたよ〜。


でも、私は干し柿の甘さが好きでなく、自分で食べることはほとんどありませんでした。


近所の友達が遊びに来て、軒下の干し柿を見つけました。


ひとつ食べ、ふたつ食べ・・・。
もっと食べていい?
ものすごい食べっぷりでした。
干し柿を美味しそうに食べる同級生に圧倒されました。


指が変になるほど私が揉んだ渋柿を、ただただひたすら美味しそうに食べる子。

子ども心にも、こんなに美味しそうな顔をして、パクパク食べてくれるのだったら、
揉み甲斐あったわ〜と思いました。今でもその笑顔を忘れません。


自然の恵みをみんなで分かち合うように〜
観音さまがそう言っているように感じました。


お参りに来た人たちと、分かち合う。
美味しそうに笑顔で食べてくれる友達と、分かち合う。


お寺の柿を通して教えられました。
すべてのものに、感謝しよう。


感謝する心。
あなたの中にある感謝するさいだね(今日は柿色)は何と言っていますか?



人に感謝されたいと思う前に、まずは自分が感謝すること、かな。