井上雄彦 『バガボンド』
今日、録画していたNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』をやっと観ました。
ここのところ、ちょっぴりバタバタしていたのです。
この番組をわざわざ録画して観ることは少ないのですが、漫画家の井上雄彦だったので、これは観ないと!と録画。
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/090915/index.html
最近はマンガを読むこと自体少なくなりましたが、
『スラムダンク』 『バガボンド』 『リアル』と、井上雄彦作品は好きで読んでいます。
この番組の中で、印象的だった井上氏の言葉に、
「ストーリー展開は重要でない。人物の根っこの部分がしっかり描かれているかが重要だ」
というような内容のことを話していました。
登場人物の内面・根幹がしっかり描かれてさえいれば、ストーリーがどうであっても問題ない。
裏を返せば、人物のあり方や心の葛藤がありありと表現されているからこそ、
ストーリーが生きてくる。
ストーリーがついてくる、面白くなる、ということなのかと思います。
宮本武蔵は昔の人であるはずなのに、現在に生きているかのように感じるのは、
井上氏が、武蔵の内面や迷いながらの生き様を、しっかり描ききろうとしているからなのかもしれません。
誰かに語るために、人生のストーリーを構成していくよりも、
「どう生きるか?」「自分の根っこにあるものは何か?」を問い続けることが大事だと、
私自身に問われているようにも感じます。
そして、井上氏自身、自らに問うているようにも感じます。